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相続法の改正

2019年7月18日

平成30年7月6日、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)が成立しました。(同年7月13日公布)

 

相続法の分野では、昭和55年以降実質的に大きな見直しがされてこなかった間にも社会の高齢化が進み、相続開始時の配偶者の年齢が相対的に高齢化しているため、その保護の必要性が高まっていました。

 

このような社会経済情勢の変化に対応するために、今回相続法の見直しが行われました。

残された配偶者の生活に配慮する等の観点では配偶者の居住の権利を保護するための方策等を、遺言の利用を促進し相続をめぐる紛争を防止する等の観点から自筆証書遺言の方式を緩和するなど、多岐にわたる改正項目が盛り込まれています。

 

今回の改正は、一部の規定を除き、2019年(平成31年) 7月1日から施行されます。

 

 

改正法の骨子

 

配偶者の居住権を保護するための方策

1:配偶者短期居住権の新設 新民法1037条-1041条関係

相続開始時に、配偶者が遺産に属する建物に居住していた場合、遺産分割が終了するまでの間、無償でその居住建物を使用できるようになりました。

 

2:配偶者居住権の新設 新民法1028条-1036条関係

配偶者の居住建物を対象に、終身又は一定期間、配偶者にその使用を認める法定の権利を創設し、遺産分割等における選択肢の一つとして、配偶者に配偶者居住権を取得させることができるようになりました。

 

 

遺産分割等に関する見直し

1:配偶者保護のための方策(持戻し免除の意思表示推定規定)新民法903条④関係

婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産の遺贈又は贈与がされたときは、持戻しの免除の意思表示があったものと推定し、被相続人の意思を尊重した遺産分割ができるようになりました。

 

2:遺産分割前の払戻し制度の創設等 新民法909条の2関係

相続された預貯金債権について、生活費や葬儀費用の支払や相続債務の弁済などの資金需要に対応できるよう、遺産分割前にも払戻しが受けられる制度が創設されました。

 

3:遺産の分割前に遺産に属する財産を処分した場合の遺産の範囲

相続開始後の共同相続人の一人が遺産に属する財産を処分した場合に、計算上生ずる不公平を是正する方策が設けられました。新民法906条の2関係

 

 

遺言制度に関する見直し

1:自筆証書遺言の方式緩和 新民法968条関係

自筆でない財産目録を添付して自筆証書遺言を作成できるようになりました。

 

2:遺言執行者の権限の明確化 新民法1007条、1012条-1016条関係

 

3:公的機関(法務局)における自筆証書遺言の保管制度の創設(遺言書保管法)

 

 

遺留分制度に関する見直し

遺留分減殺請求権の行使によって当然に物権的効果が生ずるとされている現行の規律を見直し、遺留分権の行使によって遺留分侵害額に相当する金銭債権が生ずるものとしつつ、受遺者等の請求により、金銭債務の全部又は一部の支払につき裁判所が期限を許与することができるようになりました。新民法1042条-1049条関係

 

 

相続の効力等に関する見直し 

相続させる旨の遺言等により承継された財産については、登記等の対抗要件なくして第三者に対抗することができるとされていた現行法の規律を見直し、法定相続分を超える権利の承継については対抗要件を備えなければ第三者に対抗することができないようになりました。新民法899条の2関係

 

 

相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

相続人以外の被相続人の親族が、被相続人の療養看護等を行なった場合には、一定の要件のもとで、相続人に対して金銭請求をすることができる制度(特別の寄与)が創設されました。新民法1050条関係

特別の寄与の制度創設に伴い、家庭裁判所における手続規定(管轄等)が設けられました。新家事事件手続法216条の2-216条の5関係

 

出典:法務省HPより

 

 

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結婚20年・住宅贈与 配偶者相続に新優遇案

2017年3月1日

   

【結婚20年・住宅贈与 配偶者相続に新優遇案を法務省が提示】

   

2月28日、法務省が法制審議会の相続部会で新たな配偶者相続の優遇案を提示

   

【優遇案】

結婚から20年以上経過した夫婦の場合、生前や遺言で住居の贈与を受けた配偶者を相続で優遇する

   

【具体的内容とその効果】

結婚から20年以上経過した夫婦で、配偶者が居住用の建物や土地の贈与を受ける場合が対象。

贈与した人が亡くなり、相続人間で遺産を分割する際に、贈与された住居については全体の遺産の計算に含めない。

贈与側にそうした意思があったと推定する形になる。

これにより、残された配偶者の住居を確保しやすくし、住居以外の遺産の取り分も得やすくなる。

   

【その他】

配偶者の法定相続分を引き上げる案は実現困難と判断された様子。
  
 

(朝日新聞記事より)

 

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